ただの一般人が謝罪会見を見て思ったこと

ある日、ツイッターに突然某有名アイドルグループのメンバーが書類送検されたというニュースがトレンドに上がってきた。

なぜ?!と思ってそのニュースを追っていた。

どうやら、46歳成年男子(という表記もなんだか違和感があるけれども)が女子高生にいかがわしいことをしたとか。

第一印象としては、本当になんで?という気持ちでいっぱいで。
その次になんてことをしてるんだ、馬鹿じゃないのか。という気持ちでいっぱいになり。

その直後、朝早くにメンバーの一人が自分のテレビ番組で涙ながらに謝罪をしていた。

その彼の表情もまた、なぜこういったことになるのかという怒り、悲しみ、失望が入り交じって終始辛そうであった。

そして本人の謝罪会見が行われた。
私は仕事で見ることはできなかったので、帰りながら動画サイトで見ていたけれど、彼の話していた内容はあまり頭に入らなかった。
ただひたすらに「なんでこの人はこんなに泣いているようにみえて気持ちが伝わらないんだろう。」という気持ちだった。

大人が謝罪をするということはよくある。
大人だから?責任があるから?
それだけじゃない。
自分のしたことの愚かさを、罪を、ご迷惑をかけた方に謝る、ということができて初めて大人は謝罪をすることができるんだ。

でも。
私が見た彼は。
少なくとも「事務所」「同じグループのメンバー」へ謝ってはいた。
けれど、「被害女性」への謝罪はそれに比べて薄っぺらさを感じてしまった。
彼はごめんなさいとひたすら謝っていたけれど、黙っていたこと、そして事務所へ迷惑をかけたことに対して謝っていて、だからこそまだ籍があるならそこに居続けたい、と言ったんだと思う。

でも、そこに被害女性への気持ちって、なくないか?

ふつふつと疑問が湧き出てきて、少し世論を検索してみた。
世の中ではふらふらと遊び歩く女子高生が悪いだの、彼にされるなら私がされたいだの、問題の本質をわかっていない人が面白おかしく軽はずみに擁護しているのを見ていると本当に憂鬱になる。

大前提として、犯罪行為をしてしまった以上、その加害者が100%悪い。
被害者に過失があろうがなかろうが、争点はそこじゃない。被害にあわせたこと、傷をつけたこと、それは揺るぎない事実。

そして、リーダーがテレビ番組で仰っていた「(グループに戻りたいと言っていたけど)ありえない」という言葉。これにすべてが凝縮されている。

やってしまった彼は何もかも甘かった。
背景にお酒、そして入院、きっと一般人ではわからない苦悩もいっぱいあるだろう。
それでも、人として踏み外してはいけない階段を踏み外したせいで、一人の女性を深く傷つけた。

たったひとつの甘さが、そういう事態を引き起こした。でも彼が真っ先に誠意を見せる先は、グループでも事務所でもなく、被害者。彼はちゃんとわかっているんだろうか。



すごく余計なおせっかいだし、本当は書くことでもないかと思ったけれど、世論があまりに彼へ味方をしているので、ここで気持ちをぶちまけたかった。


私個人的には、もう引退する他ないと思っている。
私も本当はあのグループが好きだったし、日曜に番組を見るのも好きだったけれど、ファンだからといって盲目的に見てはいけないと思う。
もし彼が戻りたいというのであれば、それは本人や周りが決めることではなく、被害者の意見を尊重すべきだと思う。

なんにせよ、失望と無念、呆れ、それに尽きる。